救急車の通報者と建物の管理会社へのお礼 Day0その6

お礼 子どもの自殺未遂の記録

前回のブログにも書いたが、あの子が飛び降りた日の午前までの記録はあるのだが、午後は一旦帰宅した時間と各科の医師からの説明の時間の記入しかない。

たしか、119番へ通報してくださった方と飛び降りた建物の管理会社への挨拶はとりあえず早くすべきだ、と当日中に連絡して向かったような気がする。

刑事さんから連絡先を教えてもらう

建物の管理会社と通報者の名前は病院で会った刑事さんから聞いたような気がする。

主人がすべて対応してくれ、私は実際には動いていないため、当時話しは聞いていたのだろうが、覚えていない。

管理会社の担当者へのお礼

主人によると、管理会社の担当の方は年配の男性だった。

事故後の清掃等ご迷惑をおかけしたことを電話口で詫び、ごあいさつに伺いたい旨を伝えると、

仕事ですから、わざわざいいですよ。

とおっしゃったそうだ。

仕事とはいえ、他人の飛び降り現場の修復や清掃など、気持ちの良いものではない。

主人はお礼のお菓子を持って、まず管理人の方のところへ向かった。

通報者の方へのお礼

通報者の方は仕事の都合で夜しかお会いできないということだった。

20時頃に現場の建物へ主人だけが向かった。

私は午後からずっと母に面倒を見てもらっていた下の子の寝かしつけを含め、精神的なフォローにまわった。

主人によると、通報者さんも同じ年ごろの子どもがおり、大変心配してくださったとのことだった。

通報時の状況は以下だ。

○時〇分ぐらいに、突然ドーンと大きな音がして、うーん、という、うなり声が聞こえた。窓から下を見ると、エントランスの上に人が倒れていた。119番後にレスキュー隊が到着し、はしごを使って落下したところから地面へ降ろされた。その時には本人は何か話していたようだった。

夜遅い時間であったが、多くの大人はまだ寝床についていない時間帯だ。たくさんの住人が通報後の一連の出来事を遠巻きに見ていたのだろうな、と想像した。

その方は建物の理事も務めており、損傷部分の弁償については理事会で話し合い、決定したら連絡をくださることになった。ただ、損傷部分は外からあまり見えないところであるため、恐らく弁償となることはないでしょう、とも話してくださった。

私はその場にいなかったが、管理人・通報者のお二人とも親切で本当に心苦しかった。

どこの誰かもわからない人が自分の住む建物で飛び降り自殺を図るー。こんな気色悪いことがあるだろうか。

小さな子どももそれなりに住んでいるだろう。このようなショッキングな出来事には出会わせたくない、とどの親も考えるはず。

今回はたまたま運よく助かったが、住人の皆さんに申し訳ない思いでいっぱいだった。

理事会では、あの子が命に別状はなく治療を受けていることも住人の皆さんに話しをする予定だという。

飛び降りた子どもが生きているという事実だけでも伝わり、住人の皆さんの気持ち悪い思いを少しでも軽くしていただけたら、と願った。

主人は疲れ切った顔をして帰宅した。

申し訳なさでずっと小さくなっていたのだろう。

二人とも疲れているのかどうか、今日という日が長かったのか、短かったのかさえもわからず、本当にわけのわからない一日が終わった。

つづく。

おわりに

このページは自殺未遂をした家族(子ども)を抱える私の体験を振り返ったものである。

こんなプライベートなことを、ブログという媒体を通して全世界に公開しているなんてどうかしている、と自分でも思う。

私の個人的な体験を振り返ってもあの子が自殺未遂をした事実は変わらないし、それを受け入れる日が来るのもわからない。

でも、なぜか書き残しておきたいとずっと思っていた。

少しずつ、あの日もその前からもずっと記録をつけていた手帳を元に記事にしていきたい。

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